ラスト10%の罠
参考文献
From
進化的アーキテクチャ ―絶え間ない変化を支える
彼と同僚は、当時流行っていたAccessやそれ以外の4GL言語では、クライアントが望むことの80%は迅速かつ簡単に構築できることを観察した。それらの環境は、UIをはじめとする細かい点をドラッグ&ドロップでサポートするラピッド開発ツールとしてモデル化されていた。しかし、顧客が望む次の10%は、可能だったが、かなり難しかった。実現したい機能が、ツールやフレームワーク、言語に組み込まれていなかったからだ。聡明な開発者は、期待されたメモリ領域で実行されるスクリプトを追加したり、メソッドを連結したりといった、様々なやり方でツールを改造して、それらを実現する方法を考えだした。改造は、望むことの実現を80%から90%にあげたが、結局のところ、ツールは問題を完全には解決できず、全てのプロジェクトは失望に終わった。我々はこれをラスト10%の罠と名付けた。
- 80%は簡単に実現できる - 10%は難しいが実現できる - 10%は実現できない